知ってる人は知っている。知らない人は見たくなる。そんな巨木を紹介するシリーズの第7弾。
今回は特異な形をしたケヤキ、名付けて“ビッグX”を紹介します。場所は船上山の西坂登山道の脇、標高500m付近。名前の由来はその姿を見れば一目瞭然です。
エージェント“左近”と“右近”が話を聞きました。
--Howdy strange guy--
「あんたやちは双子かえ?うちらちはどがにん見えるえ?」
--我々はクローン。一方、この木は・・・根元は2ヶ所から出て途中で合体、また2つに別れるという形をしている。--
「もともと、うちら兄弟は並んでここにおったわいな。だけど、ここは上から石がよーけ落ちてくる場所だらぁが、石をくらうたんびに幹にキズがいって、えらいこったったわいな。よーに両方ともが弱ってしまってなぁ。」
--幹の下側には損傷の痕が目立つ。 石が嵌まり込んでいる箇所もある。--
「だけど、あんたやち人間と違って、わしらの体は全能性細胞で出来とるけぇなぁ、好いたやーになっだが。だけぇ兄弟で合体して石やちと戦うやーにしたんだが。」
--ドラゴンボールの“フュージョン”みたいなものか・・さながら樹木界の“ゴテンクス”。--
「だけど、お互い個性っちゅうもんがあっだらぁが、ちいとしてからまた離れることにしたわいな。 まぁ、さーにん言ったけって、兄弟になんぞごとがあらぁむんなら助けっだけどな。」
--我々には互助は可能だが、一心同体とまではいかない。まして、フュージョンなんて芸当は不可能。彼らの方が生きる力は強そうだ。この木の特異な形はこの場所で戦ってきた兄弟の“生きる姿”そのものであろう。--
生まれた土地の条件が生存に困難な場合、我々動物は他の土地に移動することが出来ます。一方、樹木は移動することは出来ません。何がなんでも芽生えた土地で生き抜くしかありません。
我々動物の目で見ると、一見、可哀想なようにも思えます。しかし、樹木には植物細胞の全能性と光合成によるエネルギー生産能力が備わっています。
逆に、彼らの側から見れば、我々動物は「絶えず動き回って、大量にエネルギーを消費し、かつ摂取し続けなければ生きられない可哀想な生き物」なのかもしれませんね。 Wood luck!
by Tocky
posted by Swing-Birds at 12:34| 鳥取 ☁|
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