


今回は大山の南側、文殊谷のミズナラです。
標高960m付近の谷の斜面に立つ幹周り5.4mの谷の主です。
エージェント“右近”が話をききました。
--Howdy mighty guy--
「こげぇながいな腕、見たことあ-かや? ごっついだらぁが。呵呵!」
-- 主幹に負けないくらいの大きな枝が誇らしげに伸びている。--
「わしの周りのもん見てみい、似たや-な年のもんはおら-せまぁが。100年ほど前にみーんな伐られて、わしだけが残されただがな。 人間はわしのこの腕がきょうてかったけぇ、よう伐らなんだだらぁで。呵呵!」
--かつて皆伐された二次林のようである。植えられたカラマツと比較的若いサワグルミやブナが点在する。古木はこの木ぐらいである。~~確かにこの枝のラリアットは凄まじいだろう(笑)--
「でもなぁ、なんだ知らんけど、隣の谷や下の道のへりの仲間が急に枯れだいたぞいや。がいなやつばっかりがなぁ。」
--近年、大山ではナラ枯れが急速に広がり、ミズナラの枯死が指数関数的に増えている。この木にとっても対岸の火事ではない。--
「 まぁ、さーにん言ったけって、わしにはこの腕があーけ、せわぁありゃあせんわいや!呵呵!」
--まだまだ元気な木ではあるが、そんなミズナラが短期間であっさりと枯れてしまうのがナラ枯れの怖いところ。--
ミズナラの巨木が次々と枯死していくなか、この木にはどうにかカシナガの脅威を免れてほしいものです。 Wood luck!
by Tocky